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  7作品紹介
 
     

         追想 ―霧多布の夏― М10

札幌を早朝に出て日が沈もうとする頃、
ようやく霧多布湿原を一望する展望台に
到着した。
眼下に琵琶瀬川が蛇行する湿原が広がっていた。
太平洋に沿って浜中町の家並みが見える。
向こう側の丘陵に今日泊まる宿が見える。
念願の地に立ったという感動と疲れから暫くその
場に立ち尽くしていた。
夏の日特有の草緑や鶯うぐいす色に満ち
た湿原に日は静かに沈み、色を失って
シルエットになっていった。

    

    移りゆく季節の中で  荒野 M30

  

     家並み  厚別の景色から